組織の上に行けばいくほど、人、即ち、従業員のことが見えなくなります。
何故ならば、現場から離れたからです。
現場から離れてしまうと、現場と関わらなくなってしまうと、自分がいたときの頃を思い出してみて今の現場を想像してみるしかできなくなります。
想像は想像でしかありません。
現場はナマモノですし、人も入れ替わります。
主観でモノを言ってくる声の大きい従業員の意見が、そのまま現場の意見と思ってしまう可能性もあります。
そして、組織の上のポジションに立つと、下からの意見が上がってきにくくもなります。
更に、上の立場になると、自分の願望が入ってしまいがちです。
「従業員はみんな頑張ってくれている」
「自分は従業員のことや会社の隅々まで見えている」
など。
錯覚、勘違いをしていると、もっともっと従業員のことが見えなくなり、取り返しのつかないことになるかも・・・。
組織は、上から下は見えづらいもの、不透明であると最初から念頭に置いておいたほうがいいと思います。
思い出してみてください。
あなたは、いきなり、今のポジションではなかったと思います。
まずは、平社員からご経験されたのではないでしょうか?
その時のことをよく思い出してみてください。
あなたという平社員から上層部って、よく見えませんでしたか?
そして、「社長って、何もわかっていないなぁ」とか「うちの会社の上層部、どうなってるの?」などと思ってませんでしたか?
私は、口に出して言ってましたよ。
そう、そして、それは当たっていたりします。
社員の方が冷静に見ているから。
もし、あなたが、イチ従業員だったことがないのであれば、擬似体験を積みに、経営者の交流会に入ってみることをお勧めします。
どの経営者の交流会にもリーダーがいて、それを支える人達がいます。
あなたがそこのメンバーとして入った場合、あなたはイチ従業員目線が体感できます。
「あぁ、組織って、下から上はよく見えるんだなぁ」って思うと思います。
今後あなたがその経営者の交流会で、リーダーとなった場合、これまた、自分の会社組織同様、自分から下は不透明に見えます。
そう見えるモノなのです。
なんだろ、「いやいや自分は、ちゃーんと分かってる!!」と思うよりも、「組織って上から下は不透明なモノなんだな」って、理解した上で、更にもっと俯瞰してみると、冷静な判断がくだせると思います。
それか、社外の人のお力をお借りするのも一つですよね。
社外の人間は、貴社のことをニュートラルに見てますから。
経営4資源と言われる
ヒト・モノ・カネ・情報
何故、ヒト、則ち従業員が一番最初にくるのでしょうか?
それは、ヒト(従業員)を扱うのが最も難しく、そして、経営において最も大切だからなのではないでしょうか・・・。